ハンブルク大学ら、VR体験者の目の瞬き時に仮想シーンを少し回転させるリダイレクトウォーキング技術を発表。瞬き中に約4〜9cm、約2〜5°の回転が可能

ドイツのハンブルク大学、ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学、米セントラルフロリダ大学の研究者らは、目の瞬きを利用したVRにおけるリダイレクトウォーキング技術を発表しました。

論文:In the Blink of an Eye –Leveraging Blink-Induced Suppression for Imperceptible Position and Orientation Redirection in Virtual Reality
著者:EIKE LANGBEHN,FRANK STEINICKE,MARKUS LAPPE,GREGORY F. WELCH,GERD BRUDER

本稿は、VRを体験するユーザに対して、瞬きした際に知覚不能な再配置および方向変更をするリダイレクトウォーキングを提案します。

物理空間以上の広さを仮想空間で歩行するには、昨今、多様な方法が研究されていますが、本稿ではユーザが瞬きをした際に微妙に仮想空間を変更するアプローチを採用します。

瞬きをしている時間における知覚ができない現象を利用して、リダイレクションします。実験において、市販のアイトラッカとヘッドマウントディスプレイでは、瞬き中に約4〜9cmの回転と約2〜5°の回転を検出することができないことを実証しました。

上の画像では、上にユーザの瞬きが表示され、下にはVRシーンが表示され、緑色の領域は回転後に新たに表示される領域を示し、赤い領域は回転後に見えない領域を示します。このように、瞬きの間にVRシーンをリダイレクションさせます。

また、本提案手法を用いた応用として、自然な瞬きではなく、仮想コンテンツを使用したり明暗を使用したりして、意図的に瞬きさせることで、開発者による意図的なリダイレクションも可能となります。

 

関連として、以前に「サッケード(衝動性眼球運動)」を利用したVRリダイレクトウォーキング技術も記事にしました。

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