EPFLとETH Zurich、仮想オブジェクトをつかんだ把持感を再現する力覚と振動を備えた触覚フィードバック・デバイス「DextrES」発表

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)とチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)の研究者らは、VR/AR内の仮想オブジェクトを掴んだり握ったりした感触を再現する触覚フィードバック・デバイス「DextrES」を発表しました。

論文:DextrES: Wearable Haptic Feedback for Grasping in VR via a Thin Form-Factor Electrostatic Brake
著者:Ronan Hinchet, Velko Vechev, Herbert Shea, Otmar Hilliges

本論文は、仮想オブジェクトの把持感を伝える軽量で薄型のハプティクス・デバイスを提案します。

デバイスは、親指と人差し指、手首で固定し使用します。重量は8g未満。力覚フィードバックと振動フィードバックの両方を提供し、様々な把握をサポートします。

力覚フィードバックはES brakeと呼ばれており、静電引力に基づいて帯電した2枚の金属ストリップを制御し、内向きに曲がるときに各指に対して20Nまでの抵抗を生成します。

ES brakeの概略図。a)2枚の1cm幅ストリップが互いに重なり合っている状態。b)スライド状態。c)ストリップ間に印加されると、静電引力がストリップを一緒に引っ張り、摺動摩擦を増加させる。

加えて、指先に取り付けられたアクチュエータで、指先の内側への振動フィードバックを生成します。

これらのことで、ユーザが物体をつかむと、人差し指ブレーキと親指ブレーキ、そして指先振動を同時に作動させ、あたかも物体を掴んでいる錯覚を提供します。VRとの連携は、カメラ10台を用いてOptiTrackトラッキングシステムで行っています。

 
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