Microsoft Research、コーネル大学、ワシントン大学の研究者らは、視覚障害者がVRでナビゲートできるようにする白杖をシミュレーションした新しい触覚杖コントローラ「Canetroller」を発表しました。
論文:Enabling People with Visual Impairments to Navigate Virtual Reality with a Haptic and Auditory Cane Simulation
著者:Yuhang Zhao, Cynthia L. Bennett, Hrvoje Benko, Edward Cutrell, Christian Holz,Meredith Ringel Morris1, Mike Sinclair
(VRヘッドセットや触覚杖コントローラ「Canetroller」を着用し仮想世界で体験する様子)
本稿は、視覚障害者向けに、触覚杖コントローラを用いた白杖トレーニングを仮想世界で体験可能にする提案をします。体験者は、屋内と屋外のVRシーンで設計された仮想内を、杖コントローラを駆使して適切に歩行する訓練をします。
杖コントローラは、Viveトラッカーなどを装備した棒とスライダーの棒を組み合わせた構成で作られており、3つのタイプのフィードバックを提供します。
フィードバックは、杖が仮想オブジェクトに触れたとき、ブレーキがかかる、振動がする、音が鳴るの3つです。物理的抵抗感と振動フィードバック、音のシミュレーションを用いて、仮想オブジェクトの詳細を伝えます。
デモ映像では、ごみ箱や壁といった仮想オブジェクトに杖コントローラを接触させる様子や、視覚障害者誘導用の点字ブロックを確認し、車道を渡る様子が映し出されます。