OTOY社は、サムスンとOculusの共同開発VRヘッドセット「Gear VR」と、Valveのトラッキングシステム「Lighthouse」を組み合わせたモバイルVRヘッドセットの位置追跡実験をTwitterで明らかにしました。
Got #GearVR tracking w/Lighthouse working, looks promising! Light fields+Pos tracking (w/input) on untethered/highest res mobile VR HMD = 😀
— OTOY (@OTOY) 2015, 11月 10
Valveの「Lighthouse」とは、部屋の2カ所に設置したベースステーション内4.5×4.5mの空間「ルームスケール」内であれば、トラッキングするシステムのことです。PC向けVRヘッドセットHTC Viveに採用された事で有名です。
今回の仕組みは、Lighthouseと互換性のあるSteamVRコントローラーをGear VRに取り付けて行うというもの、以前、犬の背中にコントローラーを取り付けてクリーチャーにした「VR Pet Tracking」というのがありましたが(過去記事)、応用といったところです。OTOYアプリでVRヘッドセットの位置を検出し、UDPでPCとGear VRを通信します。見た目は少し愚かに見えますが、ルームスケール内を歩いたり、しゃがんだり、ジャンプしたり、位置追跡は動作したそうで、レイテンシは低く、Gear VRの高解像度も位置追跡の性能を低下させることはなかったと言います。何よりワイヤレスというのが魅力です。
まだ試作段階ではありますが、モバイルVRの位置追跡エンドソリューションの観点からいうと約55%であると、OTOY社CEO:Jules Urbach氏は言いました。今回の実験は、消費者向けモバイルVRの位置追跡ソリューション開発の加速になると同時に、モバイルデバイス上のVR体験とPC間の差分も除去されるのかもしれません。
Gear VRの位置追跡テストといえば、過去にカメラや基地局なし、行動範囲制限もなしでトラッキングする動画がyoutubeにアップロードされていました。(過去記事)