VRコンテンツ・システム開発をするDVERSEは、現在開発しているVRコンテンツ制作ツール「VR Designer(仮称)」の一機能、VR空間で地形の生成と編集を可能にするUnityツール「VR Terrain Maker」のプロモーション映像を公開しました。映像では、HTC ViveとSteamVRコントローラーを駆使してVR内で3Dによる地形や建物を構築します。
直感的に行えることから、2Dモニター+マウスで行うより作業効率が向上し、さらにプログラム経験のない方でも自分の3DCADデータをDrag&Dropすることで簡単に使用できるとしています。同社体験デモや企業向けデモでも初心者の方が5分ほどで操作を習熟されたとか。
映像では、視点切り替えも容易にしています。箱庭を上から見る神視点と中に入っての実寸視点と、交互の視点切り替えによりさらにスピーディな開発ができます。VR内制作は、全身を動かし身体的にデザインするのでクリエイティブな創造性も上がると。現在は、建築・土木の設計士・デザイナー向けに展開していくとしています。
VR Designer(仮称)の機能は以下です。
- 3Dモデルデータ読込(Unity準拠)
- 3DCADアプリケーション内の設定ファイル(※SketchUp)読込、コンバート
- VR空間内での地形生成/オブジェクト配置/外部3Dモデルデータ読込(VR Terrain Maker)
- VR空間内でのインテリア、エクステリア配置/住宅用3Dモデル、土木用3Dモデル、インテリア3Dモデル対応
- 日光/交通/人/天候などの環境シミュレーションによる様々なシチュエーションでのVR体験が可能
今回の映像では、HTC Viveを使用していますが、今後はOculus RiftやMobileVRにも対応予定としています。
また、VR Designer(仮称)は建築・土木向けとして展開していきますが、ゲームへの利用も可能としています。DVERSE CEO:沼倉正吾氏はこう述べます。「VR Designerで作成したワールドデータはそのままUnityにインポート可能ですので、ゲーム等のレベルデザインにも利用は可能です。」さらに、VRで3Dコンテンツ制作することに関してこう言います。「DVERSE Inc.では将来的に、現在の2Dモニター+マウスによる3Dモデリングやゲーム制作環境がすべてVRにリプレースされると考えております。」つまり、ゲーム開発含め3Dモデル制作はVRでの構築に置き換わると。
先日、UnityがVR/AR向け開発者カンファレンスVision Summitで、Oculus Rift CV1とTouchコントローラーを使ってVR内で3Dコンテンツを制作するUnity VRエディタを披露しました。そのちょっと前には、Epic GamesがUnreal Engine 4をVRエディタを使用したプレビュー映像を公開しました。そのことからも、VRコンテンツをVR内で開発することは潮流なのかも知れません。
さて、そんなVR Designer(仮称)ですが、リリースは2016年第3四半期を予定しています。予価は1000ドル。公式ページは、2016年3月23日東京で開催のPioneers Asiaに合わせて公開予定としています。