Penrose Studioは、サンダンス映画祭にて2作目となる新たなVRフィルム「Alumette」を発表しました。体験デモでは、HTC Viveが使用され、Valveのトラッキングシステム「Lighthouse」も作動しVR内を歩くことができます。タイトルであるAlumetteは、フランス語でマッチ棒を意味し、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの短編小説「マッチ売りの少女」に基づいているといいます。
ミニチュアの世界を探索するところから始まり、ヴェネツィアの都市に触発された小さな雲の街を舞台に繰り広げられます。街の一角に佇む若い女の子を中心に構築されており、彼女が古いスーツケースの中からマッチ棒を3本取り出したりと、ストップモーションを思わせる風変わりな動きをして物語が進みます。といった世界観を、ユーザーは任意の角度から自由に見ることができます。今回のトレーラーは約10分くらいで、2016年中にリリース予定のフルバージョンは20分を超えるとしています。
今回制作したVRチームPenrose Studioは、Oculus Story StudioのExecutive Producerを努めていたEugene Chung氏が創設したスタートアップです。作品としては、1作目にVRフィルム「The Rose And I」があり、モバイルVRプレビュー用に「Rosebud」がOculus StoreでGear VR向けにリリースされています。Rosebudは、PC向けのThe Rose And IをUnreal Engine 4でモバイル向けにポーティングすることで作られています。そのことで、The Rose And Iをプリレンダリングしたハイグラフィックスな360度映像を可能にしています。さらに、Gear VRで物語内をユークリッド空間6つの自由度で動くようにし、いろんな視点から見ることを可能にしました。このモードは、「Touch Orbit」略して「Torbit」と言うそうです。そのおかげで、PC向けVRと同じくGear VRでも物語に没入し、好きな角度から見ることができます。
参考
- penrose
- Exploring New Worlds in Virtual Reality with Penrose Studios – VRScout
- ‘Allumette’ is a VR Film Which Evokes Character Presence in a Beautiful Virtual World – Road to VR