明治⼤学、Wi-Fi電波から取得できる情報(CSI)と3次元CNNを用いたジェスチャ認識法を発表。家庭用Wi-Fiルータによる室内センシングへの可能性

明治⼤学による研究チームは、Wi-Fi電波から取得できる情報を入力に機械学習を用いたジェスチャ認識法を発表しました。

論文:3次元CNNを利用したWi-Fi CSIによるジェスチャ認識

著者:宮代理弘,宮下芳明
所属:明治⼤学

プレゼン資料:3次元 CNNを利用したWi-Fi CSI によるジェスチャ認識

本論文は、Wi-Fi電波から取得できるCSI (Channel State Information; チャネル状態情報) と3次元CNN (Convolutional Neural Network)を組み合わせたジェスチャ認識法を提案します。

本提案は、Wi-Fi電波から取得できるCSIを入力に使用します。Wi-Fi電波は伝搬中に減衰していくため、送受信の距離によって状態が変位したり、室内においては反射や回折などによって減衰や位相シフトが発⽣します。これらWi-Fi電波の変位(CSI)を分析することで、人の⾏動の推測を可能にします。ネットワークでは、取得したCSIから振幅を抽出して、動画の内容推定に利用されている3次元CNNを応用することによって、時系列情報を含んだ状態で学習させます。

実験では、デスクでの作業を想定して机上に90cm離して送信機と受信機を設置し、実験参加者を送受信機の中間に座らせます。その状態で、指定した8つのジェスチャを各50回試⾏します。結果、実験参加者5⼈それぞれで、正解率0.932以上を得ることができ、従来⼿法と⽐較しても⾼い正解率を実現しました。

本提案を用いる利点はいくつかあります。Wi-Fiシステムは既に普及しているため、新たなデバイスを導入する必要がないのに加えて、身体にデバイスを取り付ける必要もありません。また、既存のコンピュータビジョン技術ベースのジェスチャ認識にある「身体の一部や障害物によるオクルージョン」や「背景の動きや煙・暗闇などによる認識率の低下」、「浴室などに設置するときの不快感」などの問題点を解決します。