電気通信大学、仮想物体を触った際に、本来指先で生じる触覚情報を前腕部に提示する触覚フィードバックデバイスを発表

電気通信大学の研究者らは、仮想物体を触った際に、本来指先で生じる触覚情報を前腕部に提示する触覚フィードバックデバイスを発表しました。

論文:Wearable Haptic Device that Presents the Haptics Sensation Corresponding to Three Fingers on the Forearm
著者:Taha Moriyama Takuto Nakamura, Hiroyuki Kajimoto

VR/ARにおける手の触覚フィードバック・デバイスは、直接指先に装着する機器が多く、サイズの問題や物理的に指の動きを干渉する問題など不自然さが残ります。そこで、本論文では、直接指先や手にデバイスを装着する事無く、本来指先で知覚する触覚を前腕に提示するデバイスを提案します。

本提案手法は、物体に触れた際、皮膚に物体から垂直方向に力が加わったり、物体を持ち上げたり撫でる際、指先の皮膚に接面方向に力が加わったりの、この様な指先で知覚する力や横ずれ感を前腕に再現するデバイスを設計しました。

具体的には、前腕に装着するM字型の構造を採用した5節リンク機構で、3本の指(親指、人差し指、中指)で仮想オブジェクトに触れた際を、前腕の3箇所に提供することで再現します。

2つのサーボモータを制御することで、上下左右に動くことができ、圧力感覚を上下運動によって提示し、接線方向の摩擦感覚を左右の動きによって提示することで、2-DoFの動きを実現します。

これにより、自分の指先で物体を持ち上げたよな疑似的な感覚を前腕に提示し、ハンズフリーでVR環境中でのインタラクションが可能になります。

 

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