東京大学と大阪大学、味覚電気刺激を用いて味覚をコントロールする手法を発表

東京大学と大阪大学の研究者らは、「味覚電気刺激(GTS、Galvanic Tongue Stimulation)」を用いて、味覚を制御する手法を発表しました。

論文:Taste Controller: Galvanic Chin Stimulation Enhances, Inhibits, and Creates Tastes
著者:Kazuma Aoyama, Kenta Sakurai, Akinobu Morishima, Taro Maeda, Hideyuki Ando

味覚電気刺激とは、電気刺激によって味覚を変化させるために使用される技術で、本論文では、それを応用して、電極を顎、顎より下、および首の後部に取り付けて味覚をコントロールする「顎部電気刺激(GJS、Galvanic Jaw Stimulation)」を用います。

電流は、顎から口腔内の液体(唾液等)や舌、口腔内壁を経て首の後ろに到達することで、味覚を増強させます。極性を逆にすると、同様の経路で逆に流れます。この手法により、口腔内に電極を入れることなく効果を得られます。

また、味覚増強効果を持続させるために、連続矩形波刺激を用いており、従来よりも長い時間持続させることにも成功します。

これらのことで、口腔内に電極を入れることなく、塩分や旨味を増加させたりなど長時間持続する味覚増強を可能にし、さらにVR/ARと組み合わせて、より効果的な飲食体験に拡張することも期待されます。

 

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