Ubisoftなど、 VRゲーム等で効率的に物理シミュレーションする機械学習を用いた手法「Subspace Neural Physics」発表

Ubisoftの研究機関「Ubisoft La Forge」とマギル大学による研究チームは、 物理シミュレーションをインタラクティブなゲームで効率的にシミュレーションする機械学習を用いた手法「Subspace Neural Physics」を発表しました。

論文: Subspace Neural Physics: Fast Data-Driven Interactive Simulation

Daniel Holden(Ubisoft La Forge, Ubisoft Montreal, QC, Canada)
Bang Chi Duong (Ubisoft La Forge, Ubisoft Montreal, QC, Canada)
Sayantan Datta(McGill University Montreal, QC, Canada)
Derek Nowrouzezahrai(McGill University Montreal, QC, Canada)

インタラクティブなゲーム向け物理シミュレーションの実装方法として、高速で安定した位置ベースの物理シミュレーション(Position Based Dynamics,PBD)が用いられたりします。しかしながら、現代のAAAビデオゲームやVRアプリケーションでは満足のいくパフォーマンスは出せていないのが現状です。自己衝突や物体に対しての衝突、布などのソフトな素材を保持するなど、効果を伴うシミュレーションの場合は顕著です。

この現状を解決するため、本研究では、ビデオゲームなどのインタラクティブなアプリケーションで効率的にシミュレーションする機械学習を用いた新たな手法を提案します。提案手法は、ニューラルネットワークと部分空間シミュレーション法を組み合わせたデータ駆動型のアプローチを採用します。

デモ動画でも確認できるように、本手法を用いることで、マントの動きやスカートの動き、物体が衝突する動きなど、より滑らかに出力されます。出力結果は、リファレンスシミュレーションよりも数桁高速で高品質の結果を生成し、最新技術を大幅に上回る結果を叩き出しました。

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