カリフォルニア大学バークレー校とローレンス・リバモア国立研究所による研究チームは、液体に光を照射する事で3Dモデルを個体にする新しい3Dプリンタ・システム「Replicator」を発表しました。
論文:Volumetric additive manufacturing via tomographic reconstruction
著者:Brett E. Kelly, Indrasen Bhattacharya, Hossein Heidari1, Maxim Shusteff, Christopher M. Spadaccini, Hayden K. Taylor
所属:University of California, Berkeley, Lawrence Livermore National Laboratory
本論文は、液体に光を照射する事で3Dオブジェクトを作成する3Dプリンタ技術を提案します。本提案手法は、一定量の光線を照射すると硬化する感光性のシロップ状液体に、プロジェクタから投影する事で任意の3Dオブジェクトを数分で生成するアプローチです。
本システムは、回転する樹脂に光を当てることによって行われ、特定の光レベル(閾値)にさらされると硬化します。この樹脂は、感光性高分子と溶存酸素を混合した液体ポリマーで構成されており、光が感光性化合物を活性化させ、それが酸素を枯渇させ、すべての酸素が使い果たされた領域でのみ、樹脂を液体から固体に変換します。
実験では、考える人の像やドライバーシャフト、歯形などを生成しており、以下の画像で出力結果を確認することができます。現在、直径10cmの大きさまで生成でき、透明でなく不透明の出力も成功しています。