MIT CSAILの研究者らは、ニューラルネットワークを用いて、壁などに隠れる人間のポーズを推定する「RF-Pose」を発表しました。
論文:Through-Wall Human Pose Estimation Using Radio Signals
著者:Mingmin Zhao, Tianhong Li, Mohammad Abu Alsheikh, Yonglong Tian, Hang Zhao, Antonio Torralba, Dina Katabi
本稿は、人が壁の後ろにいる場合でも、無線信号を解析し、正確な人の姿勢を抽出するニューラルネットワークシステムを提案します。
本提案手法は、低電力のワイヤレスRF信号(WiFiより1000倍低電力)を送信し、環境からの反射を受信し分析、人間の骨格を推定します。検出は、無線信号を送信できる距離に依存するため、範囲は限定されます。(実験では40フィート,約12メートル)
本チームは、RF-Poseをプレイヤが家の周りを移動するゲームや、災害現場の捜索救助にも使用できると述べています。
また、パーキンソン病、多発性硬化症(MS)、筋ジストロフィーなどの病気を監視し、病気の進行をより理解し、それに応じて医師が薬を調整できるのに活用したり、高齢者の活動パターンの変化を監視するセキュリティとして強化することも可能だと述べており、現在、医師と協力して、ヘルスケア分野のアプリケーションを調査しているとしています。