東京大学、超音波による空中触覚を用いた案内用ヴァーチャル手すりシステムを発表。視聴覚情報なし、装着デバイスなしに目的地まで誘導

東京大学 篠田・牧野研究室による研究チームは、超音波による空中触覚を用いて、目的地までの案内用としたヴァーチャル手すりシステムを発表しました。

論文:Midair Hand Guidance by an Ultrasound Virtual Handrail

Shun Suzuki, Masahiro Fujiwara, Yasutoshi Makino,  Hiroyuki Shinoda
The University of Tokyo

本研究は、触覚ベースのナビゲーション用ヴァーチャル手すりシステムを提案します。提案手法では、超音波によって生成した空中触覚からヴァーチャル手すりを作り出します。超音波による触覚は、点ベースで振動による刺激が与えられ、点を切り替えることによって目的地までのパス、つまり触覚ラインを提示します。これにより、ユーザは触覚刺激に沿って移動するだけで、視覚情報や聴覚情報に頼ることなく、またデバイスを装着することなく目的地までたどり着くことが可能になります。

本研究のポイントは、点ベースの触覚でも切り替えによって、線のように辿ることができることです。言い換えると、空中触覚提示であれば皮膚の表面に沿ったせん断力は発生しませんが、皮膚上の圧力分布が移動するだけで、手はその横方向移動を容易に追従することができるということです。被験者による実験でも、ユーザがこの線を辿ること、手の誘導を可能にすることを実証しました。

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