東京大学、指先が顕微鏡になる装置「MagniFinger」発表。モノに触れると拡大画像を映し出し触覚も伝える

東京大学による研究チームは、指先に装着した顕微鏡カメラで触れると拡大画像をディスプレイに映し出し、同時に触覚も提供する指先装着型顕微鏡装置「MagniFinger」を発表しました。

論文:MagniFinger: Magnified perception by a fingertip probe microscope

Noriyasu Obushi(The University of Tokyo)
Sohei Wakisaka(The University of Tokyo)
Shunichi Kasahara∗(The University of Tokyo)
Atsushi Hiyama†(The University of Tokyo)
Masahiko Inami(The University of Tokyo)
∗Also with Sony Computer Science Laboratories, Inc.
†Also with RIKEN Center for Advanced Intelligence Project.

本論文は、指先が顕微鏡になり微細な構造を視覚と触覚の両方で知覚することができる装置を提案します。本来、人間の指はモノを触ったり感じたりを正確にかつ器用にできる身体部位です。そんな指に小型顕微鏡カメラを装備することで、直感的に対象物へ接触でき、また好きな位置にスライドさせることも容易にします。

指の腹には0.8 mmのボールレンズが搭載されており、対象物の拡大画像を取得します。取得した画像はコンピュータによって処理され、指先に振動触覚フィードバックを生成します。振動パターンは、画像ピクセルの輝度の変化を用います。これにより、指先を対象物に触れるだけで拡大画像と触覚体験をユーザに提供でき、さらにポータブル版では、指で対象物にタッチし反対の手でディスプレイを確認しながら持ち運べることも可能にします。

アーカイブ

ページ上部へ戻る