MPI-Infなど、視線先だけを高解像度にする中心窩レンダリングを画像内のオブジェクトも考慮して最適化する手法を発表

MPI-Infやザールラント大学などによる研究チームは、VRにおける視線先だけ高解像度にする中心窩レンダリングを画像内オブジェクトも考慮して最適化する手法を発表しました。

論文:Luminance-Contrast-Aware Foveated Rendering

著者:Okan Tarhan Tursun, Elena Arabadzhiyska, Marek Wernikowski,  Radosław Mantiuk, Hans-Peter Seidel,  Karol Myszkowski,  Piotr Didyk
所属:MPI Informatik, Saarland University, MMCI, West Pomeranian University of Technology, Università della Svizzera italiana

左:従来の中心窩レンダリングを用いた画像。右:本提案を用いた中心窩レンダリング。コンテンツ内のオブジェクトを考慮し描画している。

VRのレンダリング負荷を軽減するために、アイトラッキングして視線先だけを高解像度に周囲を低解像度に描画する技術「中心窩レンダリング(foveated rendering)」があります。レンダリングコストは軽減される一方で、コンテンツ内容に関係なく一律にどの領域を高解像度にするのかを決定しているため、視線より離れた場所にある主要オブジェクトは低解像度で描画されたり、大事ではないであろう背景などのオブジェクトも高解像度に描画されたりなど、最適とは言えないのが現状です。

そこで本論文では、コンテンツ内容を考慮した中心窩レンダリング法を提案します。提案手法は、中心窩からの視角「偏心度」や観測者との距離など含め画像の局所的な輝度コントラストを分析することで、レンダリングパラメータの低解像度部分の予測値を導き出します。

これによりパッチベースで必要な解像度レベルを示したマップを構築することができ、このマップを用いることで、画像内のオブジェクトを考慮した中心窩レンダリングを可能にします。結果、負荷を抑えつつ最適なパフォーマンスの提供ができることを実証しました。