Google AIの研究者らは、画像内の全ての物体に効率的にアノテーションする手動と機械学習を組み合わせたツール「Fluid Annotation」を発表しました。
論文:Fluid Annotation: A Human-Machine Collaboration Interface for Full Image Annotation
著者:Mykhaylo Andriluka, Jasper R. R. Uijlings, Vittorio Ferrari
従来の手動ラベリングツールでは、画像内の各オブジェクトの輪郭を慎重にクリックして注釈を付ける必要があり、膨大な時間を要します。そこで、本論文は、画像内のすべてのオブジェクトと背景領域のクラスラベルとアウトラインを注釈するための直感的なヒューマンマシンコラボレーション・インターフェースを提案します。
これにより、既存のLabelMeインターフェースより注釈時間が3分の1短いことを実験的に実証しました。インターフェースは、アノテーターが何を修正するか、どの順番で行うかを選択できるようにし、マシンが未知のものに効果的に取り組むことを可能にします。
本ツールのインターフェース事例
現段階では、オブジェクトの境界を従来の手動よりは正確に捉えることができません。以下の画像では、左がインプットで、中央が従来の手動、右が本提案手法による出力結果で、境界線が曖昧なのが確認できます。
オブジェクト境界のアノテーションは、今後の課題としています。デスクトップのみですが、本ツールのデモをこちらより試すことができます。