スタンフォード大学など、音響を用いてコーナーに隠れた物体の形状を復元する音響イメージング法を発表。自動運転車向けに飛び出す人を事前に検知など

スタンフォード大学とIntel Labsによる研究チームは、音響を用いてコーナーに隠れた物体を計測し形状を画像として生成する音響イメージングを発表しました。

論文:Acoustic Non-Line-of-Sight Imaging

著者:David B. Lindel, Gordon Wetzstein, Vladlen Koltun
所属:Stanford University, Intel Labs

障害物による見通し外(Non-line-of-sight , NLOS)イメージングは、自動運転車や医療用イメージング、マシンビジョンなど幅広い分野で活用できます。既存の研究では、レーザーパルスを用いて物体に反射させ戻ってきた信号を測定することで画像を生成する光学NLOSの研究があります。しかしながら、高価なハードウェアが必要であったりとスケールしにくいのが現状です。

そこで本論文では、安価に導入することができる音響NLOSイメージングを提案します。本提案は、低価格のマイクロフォンとスピーカーを使って、コーナーに隠れた物体の画像を生成するアプローチを採用します。具体的には、市販のオーディオハードウェアを用いて、スピーカーから音波を対象物に放出し、散乱して戻ってくる波面をマイクロフォンで測定し形状を復元します。

プロトタイプでは、縦に16個のスピーカーとマイクロフォンを装備したアレイが使用されます。

結果、下図のような形状画像を出力します。上段が隠れた物体で、下段が出力結果です。

最後に、光学NLOSと音響NLOSにはそれぞれ利点があり、両方を組み合わせることで活用の幅が広がります。例えば、暗い場所ではレーザーではなく音響の方が得意であったり、放出された波長よりもはるかに小さい特徴の場合は、光学の方が正確であったりと、それぞれの利点を活かすことで、より効率的な活用ができるのではと期待されます。