先日開催されたCGの祭典「SIGGRAPH 2015」で、東京大学・大学院情報理工学系研究科「廣瀬・谷川研究室」が、CGで作成された物体を触るとリアルタイムに感覚を感じさせる技術「Air Haptics」を発表しました。
それは、実際の指の動きよりも遅くすることで感覚を伝えるという技術です。展示されたシステムでは、改造されたソニーのARデバイス「HMZ-T3」を使用しており、映し出されたCGの卵を触らせることで実証しています。
卵に触ると同時に、指と指が触れるという仕組みで、脳を錯覚させることで触ったと感じさせています。見えてる指はCGで作られたもので、実際の指とは少し時差をつけています。実際の指よりもCG指を遅らせることで、卵を触ったと同時に指同士を接触させ、その混乱によって、あたかも触ったかのように感じさせてるのです。
アプローチとしてかなり面白い発想ですね。現実世界の動きと仮想世界の動きを遅延させることは、触覚フィードバックとして使用するだけでなく他でも応用できそうです。
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[SIGGRAPH 2015]触覚フィードバックや表情認識機能付きHMDなど,ちょっと変わった最新技術が展示されたEmerging Technologiesレポート – 4Gamer.net