ワシントン大学ら、スマートフォンで血圧測定できる技術を発表。内蔵の加速度計とカメラを使用して心臓から指先までの脈波の伝搬時間を計測

ワシントン大学、Intel Labsの研究者らは、既存のスマートフォン内臓カメラに指を接触するだけで血圧が測れる「Seismo」を発表しました。

論文:Seismo: Blood Pressure Monitoring using Built-in Smartphone Accelerometer and Camera
著者:Edward Jay Wang, Junyi Zhu, Mohit Jain, Tien-Jui Lee, Elliot Saba,Lama Nachman, Shwetak N. Patel

本稿は、スマートフォン内蔵の加速度計とカメラで血圧をモニタリングするアプローチを提案します。

本提案手法は、2点間(ここでは心臓から指先まで)の動脈部位から捉える脈波の伝搬時間(PTT:pulse transit time)を測定し、血圧を計算します。具体的には、スマートフォン内蔵の加速度計を使用してSCGを測定、スマートフォン内蔵のカメラを使用して指先からPPGを測定、これらから血圧を推定するための脈波伝播時間を計算します。

特殊なハードウェアを必要とせずに、近位(心臓に近い)と遠位(心臓から離れた)の両方を1つのデバイス(既存のスマートフォン)から取り込むことができるのが魅力の1つです。

実験では、9人の被験者のうち2人は収集されたデータが矛盾しているため、分析から除外されました。原因の1つとして、加速度計と心臓との間の脂肪および筋肉組織がより多い被験者は、SCG計測が困難であったからと言います。

他の7人の参加者の結果では、カスタムハードウェアを使用してPTTを測定し圧力を計算する従来の研究に匹敵すると報告しました。

 

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