筑波大学の落合陽一助教が主宰する「Digital Nature Group(デジタルネイチャーグループ)」は、VRプレイヤーの体験を他者(オブザーバー)と共有するシステム「ReverseCAVE」を開発しました。
システムは、立方体に配置する4つの半透明スクリーンとプロジェクター複数台で構成されています。VRプレイヤーは半透明スクリーンで構成された立方体(モーションキャプチャスタジオ)の中で体験し、オブザーバーは立方体の外から観測します。
スクリーンにはVR空間上のオブジェクトが投影され、オブザーバーはそれを目視することができます。このことで、VRプレイヤーだけでなく、周囲のオブザーバーたちも同時に楽しむことを可能にします。
また、VRプレイヤーと、VR内で制御するキャラクターを同期させ重ね合わせた状態を作り出すこともできます。
注目したいのが、オブザーバー自身もトラッキングされているため、移動により見る角度が変わったしてもVRプレイヤーとVRオブジェクトの位置関係が不自然にならない点です。これにより、正面からだけでなく、斜めからの観測も自然に見ることを可能にします。
本システムは、SIGGRAPH 2017 Postersでの発表も決定しています。
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