Microsoft Researchは、高解像度で高視野角のコンパクトなARディスプレイを可能にする技術を明らかにしました。
本ARディスプレイは、ホログラフィー技術を用いてレーザー光をあて像を形成する手法を採用し、従来のデジタルホログラムよりも高コントラスト、高解像度、フルカラーで映し出すことを可能にします。
ただし、これら高品質のホログラムを実現させるために、現段階では有線でPCと接続し駆動させる必要があります。PCデスクトップGPU(NVIDIA GeForce GTX 980 TI)で90〜260Hzのレートでリアルタイム・ホログラム生成を実証します。
フォーカスコントロール
さらに、本ARディスプレイは、焦点を変更するフォーカスコントロールも可能としています。可変焦点ディスプレイやライトフィールドディスプレイとは違い、ホログラフィー技術を用いる本ディスプレイは、画素ごとの焦点制御を事実上離散化なしで提供することができ、滑らかで自然な焦点キューを実現します。
視力矯正
また、本ディスプレイは、ユーザーが眼鏡なしでディスプレイを見ることを可能にします。近視や遠視、ならびに乱視のような視力問題を矯正することができるとしており、下の画像は、非点収差を補正するプロトタイプのディスプレイ能力を示します。
左から「通常」、「乱視」、「乱視補正」。右の補正した画像は、左の通常視力のユーザーとほぼ変わらない結果を実証しました。
収差補正
また、収差補正をする能力も持ち合わせており、ピクセルごとの光学補正を可能にします。下の画像では、プロトタイプでの効果が映し出されます。
左上が補正なし、右上が補正ありで、真ん中下が収差補正の適用後のフルカラーホログラムです。
フォームファクタ
ARディスプレイには、軽量化が求められます。下の画像は、同研究室が開発した水平80°の視野を持つサングラスサイズの軽量フォームファクタ・プロトタイプです。