カーネギーメロン大学の「HCII(Human-Computer Interaction Institute)」は、いろんなモノをIoTにしてしまうユビキタス・センシング「Synthetic Sensors」を論文にて発表しました(PDF)。
スマート家電などのデバイスを1つひとつ購入すると高価になります。そこで、既存の家電にセンサーだけを付随させ安価にスマート家電にしてしまうことで低コストで実現しようというのが本プロジェクトの目的になります。
Googleも支援するプロジェクトです。
9つのセンサーが整備される小型モジュール
Synthetic Sensorsは、既存の家電などをIoTにしてしまう45.4mm×48.6mmの小さな汎用モジュールです。
センサー群には、9つのセンサー(Wi-Fi、赤外線センサー、カラーセンサー、温湿度/気圧センサー、6軸加速度/ジャイロセンサー、接近検知センサー、アナログマイクなど)が備わっています。
取り付けも簡単で、背面にあるUSBを差し込むだけ。配線やバッテリーなどを不要とします。
センシングしたいモノの近くに配置させることで、音、振動、光、熱、電磁ノイズ、温度、気圧、湿度などを監視し、そのデータを元にした情報をスマートフォンやPCへ出力することを可能にします。
例えば、蛇口から出る水の音や振動を検知し、どれくらい消費しているかをデータ化し出力したり、ペーパーの使用を検知し残量を教えてくれたり、など応用も多様です。
また、機械学習アルゴリズムも使用しており、様々なモノを区別・識別するために活用します。例えば、ブレンダー、コーヒーグラインダー、ミキサーを音や振動に基づいて区別できるなど、モノが密集している場所や同時に家電を使用した場合でも1つひとつを区別し混乱を回避します。
精度は学習することで向上し、ホワイトボード上での書き込みや消した音など微妙なサウンドを区別したり、また、電子レンジのドアが開いているか閉じているか、調理が中断しているか、電子レンジの調理サイクルが完了しているかどうかなど、機器の状態を追跡することも可能にします。
論文はこちら(PDF)。
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