脳損傷の検出含む認知テストを60秒で評価するVRシステム開発の「SyncThink」、アイトラッキング技術の特許を取得

米ボストンに本社を置くニューロテクノロジーを得意とするチーム「SyncThink」は、VRヘッドセットにおけるアイトラッキング技術の特許を取得しました。

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同社は、脳神経外科医のJamshid Ghajar,MD,PhD,FACSが2009年に創設した脳をベースとしたテクノロジー企業です。

今回の特許は、脳損傷の検出を含む神経心理テストのためのアイトラッキングシステムとしています。

すでに、「EYE-SYNC」というVRを用いた認知テスト(Cognitive test)をするためのVRシステムも発表しており、VRシステムには眼球運動を監視するためのアイトラッキング技術(今回の特許)が搭載されています。

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このVRシステムにより、損傷後の兵士の脳機能障害などを分析・評価したりを行います。現に、「アメリカ陸軍感染症医学研究所(U.S. Army Medical Research)」や「U.S. Army Materiel Command」などから支援を受けて開発したと言います。

高速評価も謳っており、60秒で分析・評価をすると言います。公式サイトでは、60秒でどんなテストをしているかの映像も公開されています。それを見ると、動く小さな輪っかを目で追っかけるというもので、それだけで最後にはスコアが出て完了しています。

さらに、外傷性脳損傷(TBI)の研究などをサポートする財団「Brain Trauma Foundation(こちらもJamshid Ghajar氏が創設)」とも提携しており、今まで1万人以上の兵士や選手の臨床も含め過去最大の眼運動規範データベース生成を進めています。

VRにおけるアイトラッキング技術

今回は、医療への活用でしたが、VRにおけるアイトラッキング技術は、ユーザインターフェース、Foveated Rendering(中心窩レンダリング)、バーチャルコミュニケーションなどの活用が予想されており、SMI、The Eye Tribe、Eyefluence、Tobii、FOVEなどが日々研究を進めています。

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