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製品版Oculus Rift・HTC Vive推奨スペック以下PCでも90fps維持を優先し動作させるUnity向けレンダリングプラグインをValveが無料リリース予定

Valveは、GDC 2016にて効率的にVRシーンをレンダリングするUnity向けレンダリングプラグインのリリース計画を明らかにしました。発表したのは、ValveのAlex Vlachos氏。今後数週間でオープンソース含むプラグインをUnity Asset Storeで無償配布する予定としています。

当プラグインは、効率的にVRシーンをレンダリングすること含め、製品版Oculus RiftやHTC Viveが推奨するスペックPC以下でも90fpsを優先的に維持しながらある程度品質良く動作させることを実現します。

VR酔いの観点からも、安定的にVR体験をしたい場合、PC側でフレームレート90fpsを維持しなければなりません。そして維持に必要なのがGPU性能、どちらの会社も「NVIDIA GeForce GTX 970/AMD Radeon R9 290」以上を要求しています。それが、当プラグインを使用することで、それ以下の性能、例えば2012年に発表された「NVIDIA GeForce GTX 680」でも90fpsを維持しながら描画できるといいます。

Automatic Control

なぜ、そういうことができるのか。それはプラグインによって90fpsを維持するため他を自動で調整する機能が働くからです。PCスペックに合わせて解像度を下げたり、MSAAを下げたりをして90fpsを優先し維持させます。それをフレーム毎にクオリティレベルを判断し描画。前フレームから得られた情報を元に、次のフレームをどのレベルで描画するかを自動調整するのです。もちろん、逆にPCスペックが高ければ解像度は上がっていきます。以下が、ステージで表示されたクオリティレベルの例。

adaptive-quality-valve

Fixed Foveated Rendering

画像を見てもらえれば分かりますが、一番下だけ「On」になっている「Radial Density Masking」というタテ列があるかと思います。これは、クオリティレベルが(-4)まで落ちると最後の手段として使用する機能のことです。

その機能とは、独自アルゴリズムRadial Density Maskingベースの「Fixed Foveated Rendering(固定中心窩レンダリング)」です。これも90fpsを維持するために用いられる機能で、視線の中心だけを高解像度で描画する技術です。イメージ的には、これのアイトラッキング視線追従バージョンが「Foveated Rendering」と考えてもらっていいかもしれません。今回のは視線を追跡しませんが、中心部を高解像度でその他を低解像度に下げることで負荷を軽減し90fps維持を優先させます。

robot-repair-adaptive

上記画像は、デモで実証されたデータです。クオリティレベルが一番低い「-4」のところを見てもらえれば、「Radial Density Masking」と「NVIDIA GeForce GTX 680」で実証しているのが確認できると思います。

参考

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