サンフランシスコベースのベンチャーキャピタル「Rothenberg Ventures」が実施しているVR企業への投資プログラム「River」の第2クラスの投資先が発表されました。もともとVR企業への投資から始まったのですが、今回の発表ではVRに加え、AR、AI、機械学習、コンピュータビジョン、ロボット含む「フロンティア技術」という括りで範囲を拡大しています。
出資希望者を集めてプロジェクト選考したのち投資先を決定します。今年の春から始動の第1クラスは、13社に130万ドル(約1.5億円)が出資されました。今回も、1社に付き10万ドルが支給され、事務所の提供のほかUnityなどからサポートされます。そして、今回発表された第2クラスは、600社のうちから14社が決定しました。
Adawarp
(ロボティクス・VR)
クマのぬいぐるみとVRを連動させたプロジェクト「tele-bear」です。Oculus Rift DK2を装着して見える風景はクマの目線、頭の動きも連動していて、コントローラーでクマの腕を操作することも可能です。ちなみに日本人。サイトはコチラ。
Cerevrum
(VR、機械学習)
脳のトレーニングとVRを組み合わせた機械学習型支援プロジェクトです。今までのデータを駆使してリアルタイムにプレイヤーの難易度を測定、難しさを調整して最適な学習を提供します。ゲームや報酬を使ったゲーミフィケーション方式で楽しく脳トレをします。サイトはこちら。
Fringefy
(AR、コンピュータビジョン、機械学習)
スマホからアプリを起動してカメラ越しに街のレストランなどをかざすと、画像から位置に関するデータを取得し口コミやSNSなどの情報を提供してくれるアプリです。建物の歴史を学習したりに使えます。iOS/Androidですでに提供されています。
GeoCV
(コンピュータビジョン)
モバイルからの3Dスキャンでほぼリアルタイムにフォトリアリスティックを作成するプロジェクトです。仕上がった画像を加工することも可能。動画では、不動産物件の内見に使用しています。サイトはこちら。
GETVAR
(AR)
ARヘッドセットを使って、倉庫内にある特定の商品を効率よく発見するプロジェクトです。Amazonなどの大量にある商品の中から探しだすのに使用されます。
inVR
(VR)
3D、VR、360動画などのプラットフォームを提供するプロジェクトです。サイトはこちら。iOS/Androidアプリで提供中。
OBE Immersive Gaming (Machina)
(VR)
VRの周辺機器なのですが、変わっているのが普段着のようなボディスーツであることです。ノースフェイスのようなかっこいいフード付きのジャケットです。触覚フィードバック、モーションキャプチャが備わっています。サイトはこちら。
Temple Gate Games
(VR)
「Oculus VR Jam」でも受賞したポップで鮮やかな環境でプレイするパズル探索ゲームです。
Retinad
(VR)
VRのために構築された広告および分析プラットフォームです。セッション、アクティブユーザー、インストール数、OS、ランタイムバージョンなど分析します。サイトはこちら。
Rival Theory
(AI、VR)
ゲームのキャラクターをシームレスに動作させたり、などゲーム開発におけるAIエンジンです。40,000以上のプロジェクトが利用してきました。そして、今回VRでのサポートを有効にしようとします。サイトはこちら。
Vicarious Surgical
(VR、ロボット)
外科手術の製品と仮想現実を組み合わせたソリューションに取り組んでいます。
VRTV
(VR)
アマチュアからプロまで、VRの愛好家が瞬時にインタラクティブなVRリアルタイムストリーミングを公開することができるプラットフォームです。待ち時間なしですべてのデバイス上でネイティブに再生するためにオンデマンドで配信されます。
VRChat
(VR)
仮想空間内のソーシャルプラットフォームです。アバター同士でコミュニケートします。サイトはこちら。
Wade & Wendy
(AI)
企業のためのAI雇用アシスタントメソッドです。登録すると、AIによって適切な人材とのマッチングを提供してくれます。サイトはこちら。
以上。
今年の春、そして今回の秋と半年リズムで行われてる「River」プログラムですが、来年春からは1社に付き20万ドルまで支給額を引き上げるとも発表しました。今後の「River」プログラムの投資範囲も、さらにスペース、無人偵察機、電子通貨、量子コンピューティング、遠隔操作車両、およびナノテクノロジーまで拡大するとも述べています。