イングランド:ニューカッスル大学の研究者らは、ロボットなどの視覚処理が効率的によくなる可能性を、カマキリに3Dメガネをつけた実験で発見しました。
実験では、カマキリの目に蜜蝋で3Dメガネを接着固定し、獲物が立体映像で迫ってくる映像を見せた場合どうなるかを観察します。
結果、立体映像が迫ってくると、鎌をパンチするように伸ばし獲物を捕獲しようとしました。動いている物体に対して、奥行きを知覚したことになります。
また、人とは違い、それぞれの目にうつる映像が異なる場合でもそれぞれに対して奥行きを検知したと述べます。これは、人の両眼視差とは違ういわゆるステレオ視とは異なるメカニズムの立体視で検知しているということが明らかになったということです。
さらに、カマキリは人間よりとても小さい脳みそで処理していることから、ロボットなどの視覚処理を根本から簡略化できるのではと述べられています。これは、低消費電力の自律型ロボット開発などに役立つのではと。
ただし、カマキリは静止画では機能せず、動いてる物体にしか立体視は機能しないことも明らかになっており、動的要素が必要なことも判明しています。
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