製品版Oculus Rift CV1のポジショナルトラッキングはルームスケールVRに匹敵。地上約2mにカメラを設置しての追跡テスト

現地時間の2016年3月28日、予定通りOculus Rift CV1の出荷が開始されました。いろんなTec系メディアがファーストレビューを行うなか、米VRメディアUploadVRではポジショナルトラッキングのテストを動画でアップロードしていました。

Riftの位置追跡は、付属する赤外線カメラを用いて行います。このカメラは、3D空間内の位置を決定することができ、Rift自体に内蔵してあるIR LEDを追跡します。IR LEDは、Riftディスプレイボックスの内と周囲、そして後頭部ストラップの三角形部分に埋め込まれています。

1回目のテストでは、腰下高さのテーブル上に少し上向きにしたカメラをスタンバイさせ、そこを中心線に前方10フィート(約3m)×12フィート(約3.6m)が試験されました。結果は問題なく追跡されたのですが、カメラから扇状にという点でカメラの両サイド部分だけは「Lost Tracking」と表示され検知されませんでした。(動画はこちら。)

スクリーンショット 2016-03-29 14.17.04

地上約2mにカメラを設置してのテスト

次にテストしたのは、カメラを地面から7フィート(約2.1m)の高さまで上げてのチェックです。四隅の1箇所にカメラを見下ろすようやや下向きにセットします。今回は、先ほどより広い13フィート(約3.9m)×14フィート(約4.2m)での検証です。結果は、空間全体を通してかなり完璧に動きを追跡することができたと述べています。1回目は死角が存在したのに対して、2回目は死角なしで広範囲をカバー。ちなみに、このプレイエリアはHTC Vive Preが採用しているSteamVRのトラッキングシステム「Lighthouse」が提供するルームスケールVRの推奨エリアとほぼ同じ広さです。

ただし、テスト中テーブルに頭をぶつけるシーンがあったことからも、Riftを装着中は保護システムがないので注意が必要だと。Vive Preの場合は、フロントカメラを利用したChaperone Systemが作動しぶつかる前にグリッドの壁で境界を表示してくれるので回避できますが、Riftはそういったユーザーを保護するシステムがありません。といった理由から、Riftでルームスケールプレイは危険だと注意しています。(前提として、Riftのコンセプトはルームスケールを推奨/アピールしていないこと留意しておきたいです。)(2回目の実験動画はこちら。

 

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