Intel RealSense搭載の企業向けARヘルメット「DAQRI Smart Helmet」を開発する「Daqri」、1066 Labsを買収

企業に焦点を当てたARヘルメットを開発している「Daqri」は、エンタープライズ業界向けヘッドマウントディスプレイメーカー「1066 Labs」を買収したことを発表しました。買収の条件は明らかにされていません。1066 Labsは、2007年に設立されHMDのコンポーネントなどを開発製造および技術実装に取り組んでいる会社です。

Daqri CEO:Brian Mullins氏は、1066 Labsのことをこう述べています。「私たちは1066 Labsが築きあげてきたものに感銘している、そして彼らチームはヘッドマウント型ディスプレイハードウェアのイノベーションに関して世界クラスです。」と高く評価をしています。1066 Labs CEO:David Hayes氏も、Daqriのノウハウと合わせた市場に最も先進的なウェアラブルデバイスをもたらすために働くことを楽しみにしていると述べています。Daqriは、CES 2016で新バージョンの企業向けARヘルメットを披露しましたが、今回の買収でさらに1066 Labs技術を吸収したハードウェアが期待されることになります。

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Daqriとは、企業向けのARヘルメット「DAQRI Smart Helmet」を開発・販売しているロサンゼルスベースの会社です。仕事現場で安全で効率的な作業を行えるウェアラブルデバイスとして追及しています。目の前の機械に対して情報を重ね合わせることなどで作業効率を向上させます。安全面も重要視していて、他の消費者向けARデバイスに比べ、安全ヘルメット、フェイスシールドと防御という意味で強化されているのも特徴です。

IMUセンサーや複数のカメラ、Google’s Project Tangoも採用しているIntel RealSense(R200)を搭載していて、GPSや無線LANに依存せず3Dカメラからの空間マッピング・コンピュータビジョンによるアプローチで追跡する独自技術「Intellitrack™」が機能しています。そして、ネイティブARソフトウェア「4D Studio™」とパッケージにもなっています。4D Studio™とは、マークアップのインポート、電子作業指示書、製品ライフサイクル管理(PLM)、MRPなどデータの視覚化を可能にするオーサリングツールです。ARヘルメットと連携して使います。

そして、複数ある専用アプリによって具体的な作用を提供します。従業員に対して機械越しに手順や指示などを重ねあわせることで直接説明する「4D Work Instructions」、目の前の温度を測定する「Thermal Vision」、データを可視化する「Data Visualization」、遠隔から現場へオペレーションできる「Remote Expert」といった複数のアプリケーションで現場作業の効率化ソリューションを提供します。すでにDAQRI Smart Helmetは、Autodesk、GE、Topcon、ハイパーループ、VINCI、Siemens、KSPスチールなど大手企業でテストされていて今も試行錯誤されています。

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