今年からOculus Rift、HTC Vive、Playstation VRといったPCと接続してVRを楽しむHMDが発売されますが、どれも有線に繋がれていて使用中は頭から配線が垂れる形になります。邪魔にはなりますが、今の技術では仕方のないことで、Oculus創立者パルマーラッキー氏も有線に関してTwitterで言及しています。
Cables are going to be a major obstacle in the VR industry for a long time. Mobile VR will be successful long before PC VR goes wireless.
— Palmer Luckey (@PalmerLuckey) 2015, 11月 1
「ケーブルは、今後長期間にわたりVR業界にとって障害になるでしょう。」
そんな状況の中で、PC向けVR HMDのワイヤレス化はそう遠くない。と言うのは、60GHz帯のWi-Fiソリューションを中核にする半導体メーカー「Nitero」です。彼らは、現在PCからHMDにワイヤレスでデータや画像を送信する問題解決に集点をシフトしていて、60Ghzのワイヤレス転送とビデオ圧縮を組み合わせたデータ送信によるアプローチで研究をすすめています。
ただ、まだ開発中で披露できる段階ではないですが、Nitero CEO:Pat Kelly氏が述べるには、2016年後半にはハードウェアパートナーと製品をリリースしているだろうと言います。最初は付属品として。半年先のイベント、今年のE3(6月)にはワイヤレスデスクトップVRの完全なデモも披露できる予定とのことです。興味深いことに、Niteroはその解決策が現在使用している有線よりも製造コストを抑え安くなることを主張します。先日プレオーダーが開放されたOculus Rift CV1は、事前の噂を裏切り遥かに高額な599ドル、日本では本体価格のみで83,800円でした。コードがなくなりさらに安価になるのであれば、デメリットはあれどワイヤレス化は自然の流れなのかもしれません。