VR酔いを緩和させるアイディアとして、オランダベースのVR開発者Tomáš Mariančík氏は「Holosphere」という新たなVR移動システムを公開しました。
「Holosphere」は、手前に複数の三角形で作った立体的に見える網模様を固定させ、背景をぼかした状態で移動するというものです。映像では前後半で2種類の方法が収録されています。前半はLeap Motionを使用したもので、手を握ると歩行状態になりそのまま動かすと移動する仕組み、後半はXbox 360コントローラを使用していて、こちらも移動時のみ固定される仕組みです。
今回の方法は、一人称視点で乗り物に乗せる状態によく似ています。分かりやすいところで言うと、製品版Oculus Riftを予約すると同梱されるVRコンテンツ「EVE: Valkyrie」の手前でコクピットを固定させてプレイさせる方法です。これもコクピットという立体的な枠組みによって酔いが緩和されます。知見からだと、GREE VR Studioの「VR 酔い対策の事例 | GREE Engineers’ Blog」という記事で乗り物に乗せることは1つの対策法として紹介されていて、今回の移動方法も乗り物に乗せることの応用といった感じです。
なお、「Holosphere」はすぐにダウンロードして体験することができます。移動速度(デフォルト4)、回転数(デフォルト180)などを細かく設定することができ、自分に合った調整を可能としています。さらに、VR酔いを10段階評価で記入したりといったデモ体験の情報・感想もアンケートフォームという形式で意見を求めています。
今回のようなVR酔い対策における歩行技術といえば、以前にも「Tunneling」という中心部だけ固定させて移動させる方法がありました。関連記事を参考にしてみてください。
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