GPUメーカーのNVIDIAは、同社が開発しているVR向けSDK(ソフトウェア開発キット)「GameWorks VR」と「DesignWorks VR」のベータ版を終了させ、バージョン1.0を正式リリースさせたことを発表しました。
伝統的なゲームや3Dアプリケーションに比べると、VRゲームはグラフィックの面でのコンピューティングパワーを7倍以上必要と考えられている中で、本SDKを高品質GPU「GeForce」や「Quadro」と組み合わせて使用することによって、待ち時間の短縮、ハードウェアとの互換性改善、360°映像の伝送を高速化、などVR体験におけるパフォーマンス向上を開発者に提供します。
今までComing soonであったVR映像の中央を高解像度、周囲を低解像度にして効率的にレンダリングする「Multi-Res Shading」も利用可能となっています。この機能はパフォーマンスを最大50%向上させると謳う、中でも注目のレンダリング技術です。
他の機能もおさらいすると、複数のGPU駆動で描画性能を最大化する「VR SLI」
VRヘッドマウントディスプレイに直接映像を出力する「Direct Mode」
レンダリングの待ち時間を短縮させる「Front Render Buffering」
非同期タイムワープなどGPUスケジューリング制御を可能にさせる「Context Priority」
それぞれの技術的詳細に関しては、PDF(英語)で公開されています。
DesignWorks VRには、それに加えて、「Warp & Blend」「GPU Affinity」「Synchronization」「GPU Direct for Video」が利用可能です。どちらのSDKもWindows 10をサポート。NVIDIAは先日、サンフランシスコで開催のVRX2015カンファレンスでEpic Gamesとの提携も発表し、Unreal Engine 4(UE4)との連携も進めています。(過去記事)
NVIDIA、VR開発向けSDK「GameWorks VR」「DesignWorks VR」バージョン1.0を正式リリース https://t.co/PgthQcBXJP 実はドライバにVR対応環境かのチェック機能が付いた。 pic.twitter.com/R6l1eALQAR
— nano@アイコン変えました! (@nano06126728) 2015, 11月 23