全身の動作をモーションキャプチャして4足歩行のCGキャラにぬるぬるリアルタイム反映させる技術

11月2-5日まで神戸で開催している3DCG/インタラクティブ技術の祭典「SIGGRAPH Asia 2015(シーグラフ アジア)」の初日に行ってきました。初日はカンファレンスデーということで、2日目以降から展示会が行われます。

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初日に行われたカンファレンスの中でも、最高位の技術論文が集められる「Technical Papers」の予習用ともいえる1論文30秒連続プレゼン「Technical Paper Fast Forward(TPFF)」はとりわけ魅力的でした。沢山ある論文を1時間半で一気に見ることが出来るということから、いつも大人気のカンファレンスです。毎年、安藤幸央氏が安藤日記で日本語訳をざっと紹介しているので、フォローしておけば今回のもアップされるかもしれません。

3DCG系が多く発表される中、VRで使える論文も披露していて、その中でも特に気になったのが、「Generalizing Wave Gestures from Sparse Examples for Real-time Character Control」という論文です。簡単にいえば、全身の動作をモーショントラッキングしてCGキャラクターへリアルタイムに、そして細かな動作をより自然に反映させるという技術です。KinectやLeap Motionを使っているのですが、4足歩行のキャラクターが多様な動きでぬるぬる反映される様子は興味深いものでした。

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4足歩行の動物だけでなく、毛虫などのニョロニョロ系も自然に動作していて不思議な感じです。さらに、手の動きだけでキャラクターを制御することもでき、狼を伏せ、お手、走る、首をふるなど、予め設定した動作入力で細かな部分まで自在に操ります。

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論文の概要は、PDFで公開されているので興味ある方はのぞいてみてください。動画も掲載されています。VR系でいえば、他にも以前Gigazineさんが記事にしていた、自分の表情をリアルタイムに他人に転送する技術も披露していました。自分が口を開ければ、映像内の他人も連動して口を開けるといった技術です。こちらも概要や動画が公開されているのでぜひ。

どちらもそうですが、最近リアルタイムのモーションキャプチャが熱いように思えます。シーグラフ2日目からは、企業(ドワンゴ、ピクサー、Google、Unityなど)や大学による展示会、そしてVRが多く登場する通称E-Techも行われるので面白いものを探してきたいと思います。

 

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