首都大学東京やNTTコミュニケーション科学基礎研究所などによる研究チームは、座ったまま仮想空間での歩行感覚を提示できるVRシステムを発表しました。
論文:Leg-Jack: Generation of the sensation of walking by electrical and kinesthetic stimuli to the lower limbs
著者:Hirofumi Kaneko, Tomohiro Amemiya, Vibol Yem, Yasushi Ikei, Koichi Hirota, Michiteru Kitazaki
所属:Tokyo Metropolitan Universit, NTT Communication Science Laboratories, University of Electro-Communications, Toyohashi University of Technology
本論文は、座ったユーザに歩行感覚を生成するために、腱緊張感覚および運動感覚を提示するシステムを提案します。本提案手法は、仮想歩行中に、足首の前後にあるアキレス腱および前脛骨筋に電気刺激を与え、下肢駆動装置で運動感覚刺激を発生させることによって歩行感覚を提示します。
具体的には、足元にセットした装置で前後上下の足首の回転を生成し、かつ歩行中に筋肉活動を検出するゴルジ腱器官へ電気刺激を与えることで、実際の歩行で観察される筋肉の緊張を生成します。
これにより、座った状態で歩いている感覚を生成することができ、仮想コンテンツと同期することで、着座しているにも関わらずVR世界の中を歩行しているかのような感覚を提示することを可能にします。