Microsoftが出願するHoloLensの視野角を40°未満から60°以上に解像度を維持したまま広角にする特許が公開。視野周辺を低解像度にするアプローチ

マイクロソフトが出願しているメガネ型ARデバイスにおける視野角を広くする特許「HYBRID DISPLAY SYSTEM」が公開されました。

同社が開発するHoloLensの視野角は40°未満とVRヘッドセットに比べると狭く作られています。その代わり高解像度を維持していますが、さらに広い視野で高解像度を実現するため今回の特許で提案します。

この提案により、全体的に画像の品質を保ちながらも視野角を40°未満から60°越えに向上させることができるとしています。コストは大幅に上がります。

仕組みとしては、2つのタイプのディスプレイ構成を組み合わせて実現します。いわゆるHMDデバイスに使用されるディスプレイ技術には、導波路ベース、Birdbath、ライトフィールドなどが用いられますが、それぞれ利点および欠点が存在します。

導波路とBirdbathは、高い鮮明度およびコントラスト比を有する高解像度画像を提供することができる一方で視野が狭くなります。ライトフィールドディスプレイは、前者に比べ解像度が低い一方で広い視野にわたって画像を提供することができます。

今回のアプローチは、上記のような利点と欠点の違う2つのディスプレイタイプを組み合わせることで、解像度を維持したまま広い範囲の視野で提供するシースルーディスプレイを実現します。

特許の例示的システムでは、第一のディスプレイでは高解像の視野角60°未満(30~60°)が用いられ、第二のディスプレイでは低解像度の視野角60°以上が用いられ、結果としてユーザには60°越えの視野を提供します。

上記画像を見ると分かるように、点線で囲まれた106エリア(視覚中心)では高解像度で映し出され、108エリア(視覚周辺)では低解像度が映し出され、視線追跡はないもののVRにおける「Foveated rendering」に類似したアプローチを提示します。

特許閲覧はこちら。

また、同社はHoloLensの視野を拡張するために、今回のとは違うアプローチによる特許も出願しており最近公開されています。(過去記事

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