物理スペースより大きなVR空間を歩行できる技術「リダイレクテッド・ウォーキング」

南カリフォルニア大学(USC)のテクノロジーラボ「MxR Lab」は、「Redirected Walking(リダイレクテッド・ウォーキング)」を使用した技術を研究しています。物理スペースよりも大きいVR空間を歩行できる技術です。

stretching-space-redirected-walking-overhead

上の画像は、アフガニスタンの村を真上から映し出しているVR内映像で、左に車が停車しており右に5つの部屋が用意されています。青の線が実際に動ける物理スペースで、赤の点線がVR内で動けるスペースです。赤の右横が切れているのは、無限にのばせることを示しています。脳の錯覚を利用し実現します。実際のデモ映像はこちら。

 

無限回廊

リダイレクテッド・ウォーキングは、東京大学大学院の廣瀬・谷川・鳴海研究室とユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの研究チームが制作した「Unlimited Corridor(無限回廊)」でも応用されています。無限回路は、直進させているように見せるため、VRで本人が気付かない程度に回転させて実際には円を描くように歩行しているという技術です。加えて手を使った感触でよりリアルに再現しているのが無限回路です。

 

リダイレクテッド・ウォーキング・ツールキット

また、MxR LabではUnity向けのツールキット「The Redirected Walking Toolkit」をオープンソースで公開しています。2016年3月20日にThe Redirected Walking Toolkit 0.3がリリースしており、チュートリアルの映像も公開されています。現在、Oculus Rift及びHTC Viveでテスト済みとのこと。また、ツールキットは自由に使えますが、商業用途のために利用する場合は連絡してくださいとのことです。紹介ページはこちら。GitHubからのインストールはこちら。

 

下の映像は、ジグザクに進ませることでエリアを広げているリダイレクテッド・ウォーキングです。

 

アーカイブ

ページ上部へ戻る