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強制的なカメラ移動によって誘発されるVR酔いを軽減するシステム「Limbo」をColosse開発メンバーが発表

米OculusVRが今年におこなったGearVR作品コンテスト「Oculus Mobile VR Jam」、体験部門で2位(ゴールド賞)を獲得した作品「Colosse」というのがあります。Colosseは、プレイヤーが操作するゲームと違って、物語をプレイヤーに体験させる映画のようなVRアニメーションが特徴のコンテンツです。

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言語を使わず芸術的な映像美と幻想的な音楽だけで表現した作品として評価されたコンテンツですが、こういった物語を体験させるVRには欠点があります。それは、強制的に動くカメラによって誘発されるVR酔いといわれる不快感です。そんなVR酔いを軽減させるために、Colosseで工夫した仕組み「Limbo」を、制作メンバーのDaniel Sproll氏が教えてくれました。

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VR酔いの原因は諸説ありまだ解明されていない分野ですが、有力候補に視覚誘導性自己運動感覚(Vection ベクション)があげられています。ベクションとは、一定方向に動いてるモノを見たときに、観察者がその逆方向に運動しているかのように錯覚する感覚のことを言います。

例えば、止まってる電車に乗りながら窓を見つめ、別の電車が走り去るのを見るとあたかも自分が乗ってる電車が動いてるように感じてしまったり、動いてる雲の中の月が動いてるように感じてしまったり、VRでいうと、動いてる映像を見て自分が動いてると錯覚してしまう。そのことにより、平衡感覚を司る三半規管と脳の認識が違いを感知し酔いを発動してしまう。それが所謂、ベクションと言います。

そんなベクションを軽減させる方法が「Limbo」です。人間の視野感覚として、中心視領域と周辺視刺激に分けることができます。目の前に集中的に見えてる中心部分が中心視領域で、それ以外の外部が周辺視刺激です。その周辺視刺激の印象を下げればベクションは軽減すると(実際にそういう研究結果もあり)。簡単にいえば、何かスポットを作ってそれに集中させることで周囲をぼんやりさせる状態をつくりベクションを軽減させる。その視野感覚を利用してコンテンツに反映させました。

limboBeachSnippet1

(意図的にスポットを作って集中させている映像)

一番いいのが、スポット以外を排除すること。Colosseのクライマックスである巨人からクリスタルを奪うシーンでは、背景が排除され奪うシーンだけが表示されています。

finalLimboScene1

(急に背景が一色になった場面)

つまり、この時にカメラが動いたとしてもVR酔いがしにくい状態にあるというわけです。これが「Limbo」という仕組みです。Colosseは、4分ほどの作品で、全ストーリーをyoutubeで視聴することができます。一度、「Limbo」を意識して見てみてください。Oculus Rift版のダウンロードはこちら

 

リンク

Introducing Limbo, a VR camera movement technique by the developers of Colosse – Virtual Reality & Oculus News and Events

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